midorinoisiの日記

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歴史

midorinoisi2009-02-24

私の家の歴史は随分古くまで遡る事ができる。

あまり家の歴史および親族には興味がなく、むしろ敬遠状態。でも最近は少し、自分の存在とかいろいろ思うようになると、それなりに思い返す事がふえてきた。
具体的に分かるのは南北朝時代からである。

後醍醐天皇側について戦い、負けて、逃げ延びて今の私がある。一言でいえばそういう結果であるが、江戸時代には地元の網元、大商人、であった。よくもまあ・・長い歴史のなかで繁栄してきたものだ。潰れもせずに。

江戸の終わりの時、寺田屋騒動の時に何代か前のじいちゃんが地元が天領地にもかかわらず、勤王派の武士を助けた。その時の事は今迄に郷土史的本として2.3度刊行されている。

・・時の御時世に反発してばかりの御先祖様である。

ある時、母に最後に刊行された本を貸してもらい、読んだ。これで私も親族の事がわかるだろと思ったのだが、これだけ歴史があると何がどうやらややこしくて、無理だ。

母に返す本を机に置いていたら、電話がなり、あわててメモをとり、後で見ると、何とその本の端に書いてしまっていた。私はびっくりしてじばらく母に告げるのが恐くて、勇気を出して、謝ったら、すんなり許してくれた。

この地に引っ越して来た時、荷物の中に古いお皿と漆の小皿があるのを見つけた。裏には何やら屋号ののマークが、古く汚なそうなので、ゴミに出した。そのすぐ後に母が訪ねてきて、タイミングよくその皿について、聞いてきた。私が捨てた、と言ったら、「御先祖の物なのに・・まあいいけどね」との返事だった。

結局、私はまたマンションのゴミ捨て場にゆき、自分の捨てたポリ袋を漁るはめに・・一枚皿がどうしても見つからず、セットにはならなかった。一度捨てるともう元にはもどれない。形有るものはそうだ。田舎の倉から出て来たものは随分捨てたようであるが、弟の欲しい物も捨てられて、私は弟が古いもの好きなら、いつか譲ろうと思っている。大切にしてくれるだろうから。

とにかく御先祖様有難う。長い歴史を生き延びてくれて。「長いものには巻かれろ」ということわざは私の御先祖には無用だったようだが、きっと自分の目でものを見て、自分の信念を貫いたのだろう。そして成功したのだろう。
昔の人々の気骨ある生き方が今も私達に行く手を見せてくれる。